コンクリートの仕上げ
投稿日 : 2012-10-09
今回は弊社の主要業務であります『コンクリートの仕上げ』についてです。
コンクリートの仕上げ方法にも使用目的や要求性能によって様々な仕上げ方法があります。大きく分けると『平滑仕上げ』と『防滑仕上げ』に分類されます。
『平滑仕上げ』にも様々な仕上げ方法があります。グレードの高い方から紹介すると下記の様になります。
①:鏡面仕上げ
最後まで機械鏝で入念に仕上げる方法です。コンクリート自体が磨かれ光沢の有るレベル精度の高い仕上げとなります。(ツルツルに仕上がるので塗床の下地には適しません。)
②:金鏝仕上げ
通常の仕上げ方法です。木鏝や円盤装着機械鏝にて下地の不陸を修正した後、金鏝にて仕上げる方法です。最近はフレスノという大きい仕上げ鏝もあります。
③:防水下押さえ
金鏝仕上げよりも肌やレベル精度が落ちる仕上げ方法です。アスファルト防水の下地として行われる仕上げなのでこの様な名称となっています。他にもタイル下地やセルフレベリング下地などにも使われます。(シート防水や塗膜防水には適しません。その場合は金鏝仕上げを行う必要があります。)
④:木鏝押さえ
タイル下地や石下地などに行われる仕上げ方法です。沈降クラックなどの初期クラックを消す目的があります。
『防滑仕上げ』
①:リング刷毛引き仕上げ
スロープなどで行われる仕上げ方法です。直径150㎜程度のゴム製のリングをコンクリートに埋め込み型を作り、尚且つ刷毛引き仕上げを行う事により防滑性を高めます。更に真空コンクリートとして真空処理を行う場合もあります。
②:刷毛引き仕上げ
刷毛やホウキにてコンクリート表面に筋模様を付けます。通常の防滑工法は殆どがこの工法です。
③:円盤仕上げ(木鏝仕上げ)
円盤(鉄板)装着の機械鏝にて仕上げる工法です。表面は骨材が表しとなり半円状の模様が付きます。木鏝にて仕上げる場合もあります。この工法はとてもレアですが、立体駐車場などでタイヤの摩擦音が気になる現場などにて使用されます。
コンクリートの仕上げ方法ですがざっとこんな感じです。これ以外にもカラクリート等の硬質床材を散布して着色したり、デザインクリート等で造形したり等々様々な仕上げ方法があります。
コンクリートはよく『生き物』と言われます。それはつまり扱いが難しいからでしょう。季節(温度)によって硬化速度が著しく変化したり、地域によって同じ配合でも性質違ったり、極端に言えばプラントによってもその性質は全く変わります。弊社は一年中コンクリートを扱っていますが、毎回その性質は違うので毎回が勉強です。季節(温度)によっての違いは理解できますが、プラントによって同じ配合なのに性質が全然違うと言う事実は如何な物かと思います。性質が違うと言う事は品質が違うと言う事に繋がるのでは・・・と考えるからです。